ほとんどの問題に解答はない。
正解があるのは、
学校のテストだけ。
人は大人になると、
"私は色んなことがわかっている"
と誤解をします。
するとその時点で、
「考える」という行為そのものが、
スタートしなくなってしまうのです。
情報収集も調査活動もしない。
だから論理的思考の基礎にも立てない。
まあ、きっとこういうことだから…と、
中途半端な理解で思考放棄したまま、
日常生活を送ってしまう…。
「考える力」が鍛えられないのは、
そうした"考えない習慣"を、
多くの人が作ってしまうからに他なりません。
だいたい"専門用語"というものは、
曖昧なことをごまかして説明するために、
使われることが多いもの。
だから、わからなければ、遠慮せずに、
どんどん質問するべきです。
どんな意志決定も、
「間違っている可能性がある」ということは、
常に意識しなくてはならないのです。
ところが問題は、
一つの意思決定をして成功すると、
いつのまにかそれが「正解」として、
私たちの頭に刷り込まれてしまうことです。
たとえば会社の業績が悪化したときに、
とある経営者の決定で起死回生ができたとします。
その結果、経営者は英断をくだしたということで、
カリスマ視されたりします。
そこまではいいのですが、
それから「彼の決定は絶対だ」ということになると、
以後のどんな決断もカリスマの意見に、
従うようになってしまう。
そうした成功体験があったために、
かえって没落していく企業はいくらでもあります。
誰にでも、もちろん、
「こっちのほうが好きだ」とか、
「感情としてこっちを選びたい」
という好みはあると思います。
しかし考えるときはそんな好みをできるだけ排除し、
あくまでも冷静な論理で導き出した確率によって、
選ぶべき判断を実行していかねばならないのです。
「日本史を知らない」ということは、
「日本文化の説明ができない」
ということに通じますから、
まず国際社会に出た時に不利になります。
つまり、自国のことも語れないような人間が、
外国人から尊敬されるようなことは、
ありえないのです。
"暗記をさせると創造力が駄目になる"とか、
"テストなんて意味がない"というのは、
まったくの間違いだと思います。
創造力というのは、
知識の組み合わせを変えることです。
十分な知識がなければ、
創造力などつくはずがありません。
創造力と思いつきを混同してはいけないのです。
"新しいことを始められる人"になるには、
逆説的ですが、実は、
"失敗ができる人"でもあらねばなりません。
なぜなら、新しいことをやるのに、
失敗はつきものなのです。
野球のバッターでも、
首位打者をとる人は打率が三割台。
それは三打席のうち、ヒットを打てるのが、
だいたい一打席ということ。
新規事業やビジネスにおける新しいアイデアなど、
私はもっと成功率が低いのではないかと思います。
だから新しいことをやれば、
たいてい失敗するでしょう。
ある意味、常に"ダメもと"でないと、
新しいことなど出来ないのです。
どこかで成功すると思っていれば、
あきらめない限り、
「うまくいくパターン」は見つかるものなのです。
そうであるならば、"失敗すること"は、
成功するための手段となります。
失敗すれば、そこから必ず新しい発見が生まれるもの。
それを学ぶことが自分の成長につながるなら、
失敗は進歩の源泉であることは間違いありません。
自分が将来どうなりたいか、
という目標をつくるのは大切なことです。
けれども、よく多くの人が考えるような、
「十年後にどうなりたいか」とか、
「遠い将来はどうなりたいのか」
という長期的な目標は、
私はあまり意味がないと思っています。
もちろん夢があるのはいいことですが、
それも「今日は何をしよう」という、
目の前の実行すべきプログラムがあってこそ。
つまり、短期における実行プランがなければ、
どんな夢もすべて"思い描くだけ"
になってしまうことが多いのです。
だから重要なことは、
一日一日のプログラムを自分でしっかりつくること。
あるいは一年くらいの短期的な目標を、
論理的に実行できるように明確に描くことです。
「十年経ったら何をしよう」などという目標は、
きわめて不確定要素が多いし、
どうなるかわからないもの。
けれども「今日一日に何をするか」だったら、
誰もが現在の自分の力で、
集中さえすれば必ず実行できる目標を選べます。
実はこの実行こそが、
なりたい自分や成し遂げたい仕事に近づくために、
重要なことなのでしょう。
一日、一カ月、半年、一年と、
現実に実行可能な計画を立てて実行していけば、
かなりのことが出来ます。
大切なのは「あきらめないこと」と、
「あきらめるべきこと」の見極めをハッキリすること。
「あきらめないこと」には、中長期的な見込みとして、
自分の中に「うまくいく」という、
確信がなければなりません。
そのためには見込みだけではなく、
「うまくいくための戦略」が、
しっかり構築されていることも重要でしょう。
もう一つは勘。
これは経験によって蓄積されるものですから、
難しいといえば難しいのですが、
ある程度熟練したレベルであれば、
「これは絶対にうまくいく」という直感に従って、
"あきらめない"という選択をとっていくことも、
間違いではないと思います。
「売れないな」と思ったら、
一度引いて戦略を立て直したほうがいい場合が、
いくらでもあります。
「いつか売れる」などと粘り続けていたら、
最終的には取り返しのつかないレベルまで、
落ち込んでいってしまいます。
そのときはズバッと決断して、
迷いを一切断ち切ってしまったほうがいいわけです。
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